合宿免許は、教習所に2週間ほど滞在しながら免許取得を目指すため、生活環境や人間関係、スケジュールなどが普段とは大きく変わるのが特徴です。
そのため、合う人にとっては「早く・安く免許が取れる」という点で満足度の高い方法ですが、合わない人にとっては大きなストレスになることもあります。
この記事では、実際に合宿免許が合わなかった人の共通点や、後悔しない選び方を解説します。
合宿免許が合わなかった人の6つの共通点
合宿免許が合わなかった人の共通点は、次の6つです。
- 他人との共同生活が苦手な人
- スケジュール管理が苦手な人
- 新しい環境になじむのが苦手な人
- コミュニケーションが負担になる人
- 運転に強い苦手意識がある人
- 休みや自由がないとストレスになる人
それぞれ詳しく見ていきましょう。
共通点1：他人との共同生活が苦手な人
他人と共同生活をした経験があまりない人は、合宿免許での共同生活に苦手意識を持つことが多いです。
他人との共同生活が苦手な人は、相部屋プランで知らない人と同じ部屋で過ごすことが、大きなストレスになることがあります。
プライバシーがないことや、他人の立てる音が気になる、生活リズムの違いが気になるなどで、精神的にしんどくなることがあるのです。
2週間知らない人と同じ部屋で過ごすことは、想像以上に大きなストレスになります。
共通点2：スケジュール管理が苦手な人
合宿免許は、技能教習と学科教習が2週間のうちにぎっしり詰め込まれています。
自分のペースで休んだり動いたりすることはできず、すべてがスケジュールにのっとって、分単位で動いていくため、疲れていても、次に教習が入っていれば、休むことはできません。
毎日の教習時間や集合時間が細かく決まっているため、時間管理が苦手な人や、予定通りに動くのが得意でない人にとってはプレッシャーになりやすいです。
共通点3：新しい環境になじむのが苦手な人
合宿免許は、見知らぬ土地で見知らぬ人と2週間過ごさなければなりません。
環境の変化に慣れるまで時間がかかる人は、その間に教習がどんどん進んでしまい、気持ちが追いつかなくなることがあります。
特に知っている人のいない一人参加の場合、気疲れしやすい傾向にあります。
共通点4：コミュニケーションが負担になる人
人とのコミュニケーションが負担になる人も、合宿免許はつらいものです。
合宿免許は、常に大勢の人と一緒に行動しなければなりません。
周囲と適度に距離を置けない環境は、コミュニケーションが負担になる人にとって、ストレスが大きいといえます。
また、教習生の交流に重点を置いている教習所だと、盛り上がっていてもついていけなかったり、無理してテンションを合わせようとして疲れてしまったりということもあります。
一人時間がないと精神的にしんどい人は、合宿免許は合わないかもしれません。
共通点5：運転に強い苦手意識がある人
合宿免許に参加する人は、みんな運転が初めてなので、運転が下手なのは当たり前ですが、必要以上に運転に苦手意識を持っている人がいます。
運転に強い苦手意識がある人は、下手なのは自分だけだと思い込み、「ついていけない」と焦ったり、落ち込んだりしやすく、それで余計ミスが増えたりして、試験に落ちてしまったりします。
合宿免許は短期間で卒業を目指すプランなので、運転に苦手意識があって、ゆっくり練習を積み重ねていきたいと思う人には向いていません。
共通点6：休みや自由がないとストレスになる人
合宿免許は、教習所の都合でスケジュールを組まれており、個人の自由になる時間はあまりありません。
そのため、息抜きの時間は少なく、自分のペースで休んだり、自由に過ごしたりしたい人には窮屈に感じることがあります。
趣味や好きなことに費やす時間も取れないため、ストレスが溜まる可能性も高いです。
合宿免許が合わない・選ばない方がいい5つのケース
合宿免許が合わない・選ばない方がいいケースは、次の5つです。
- 仕事や学校に行きながら進めたい
- 免許取得に不安が強く、落ち着いて学びたい
- 生活リズムを変えたくない
- 金銭的な事情で家を長期間離れにくい
- 人間関係のストレスを避けたい
一つひとつ見ていきましょう。
ケース1：仕事や学校に行きながら進めたい
仕事や学校に行きながら免許を取りたい人は、通学免許が向いています。
合宿免許は、仕事や学校を休んで行かなければならないからです。
仕事や学校と、免許取得を両立させたい人は、通学免許を選びましょう。
ケース2：免許取得に不安が強く、落ち着いて学びたい
運転に苦手意識があって、免許取得に不安が強い人は、通学免許で落ち着いて学ぶ方が向いています。
合宿免許では、とにかく短期間で卒業することが目的になりますが、通学免許なら自分のペースで反復練習しながら、ゆっくり学んでいけます。
学科も技能も、自分で納得するまで学ぶことで、不安や苦手意識も薄れていきます。
ケース3：生活リズムを変えたくない
合宿免許では、朝早く起きて夜早く寝る生活リズムを強いられます。
今の生活リズムが早寝早起きでない人で、それを変えたくない人には、合宿免許は向いていません。
一方、通学免許なら、自分の生活リズムの中で都合のいい時間帯に教習を受けられます。
ケース4：金銭的な事情で家を長期間離れにくい
金銭的な事情があって、家を長期間離れにくい人にも、合宿免許は不向きです。
通学免許なら、少しずつローンを払いながら通うこともできます。
ケース5：人間関係のストレスを避けたい
合宿免許は共同生活なので、どうしても人間関係が発生してしまいます。
そのため、人間関係が負担で、人間関係のストレスを避けたいと思うなら、通学免許の方が向いています。
しかし、通学免許なら一人で通うため、誰ともかかわる必要はありません。
【合わない人に当てはまるけど参加したい人へ】合宿免許を選ぶ際に後悔しないための選び方
「自分は合宿免許に向いていないと思うけど、どうしても合宿免許に行きたい…」という方は、次のような条件で選ぶと後悔が少なくなります。
- シングルプランを選ぶ
- 観光できる余裕のある教習所を選ぶ
- 口コミで雰囲気を確認する
- スケジュールがゆるめのプランを選ぶ
それぞれ見ていきます。
【1】シングルプランを選ぶ
共同生活が苦手な方や人間関係がわずらわしく感じる方は、相部屋プランでなくシングルプランを選びましょう。
相部屋の場合、生活リズムや音、プライベートの距離感などが合わず、大きなストレスを感じることがあります。
個室であれば、「教習後に一人でゆっくり休める」「気を使わずに過ごせる」「自分のペースで気分転換できる」などのメリットがあり、精神的な負担を軽減できます。
費用は相部屋より高くなる傾向がありますが、合宿免許中につらくなってしまうよりは、費用を多く払っても快適に過ごせる方を検討するのも一つの方法です。
【2】観光できる余裕のある教習所を選ぶ
合宿免許は教習が中心の生活になりますが、気分転換できる環境があれば気持ちの切り替えやリフレッシュに活用できます。
教習所によっては、観光地まで無料送迎バスを出してくれるところもあるので、確認してみましょう。
【3】口コミで雰囲気を確認する
口コミで、その教習所の雰囲気が自分に合いそうかどうか確認しましょう。
特に、教習所の雰囲気や教官の対応、自由時間や就寝時間などはチェックしておきましょう。
「教官が厳しすぎる」「人間関係が大変だった」などの口コミが多い場合、ストレスを感じやすい可能性があります。
口コミを確認する時は自分と似たタイプの人の感想を参考にすると、ミスマッチを防ぎやすくなります。
【4】スケジュールがゆるめのプランを選ぶ
最短日数で卒業できる合宿免許は、「教習が詰まりすぎていて余裕がない」と感じる人もいます。
タイトなスケジュールに不安を感じやすい人や、マイペースに進めたい人は、スケジュールに余裕のあるプランを選ぶのがおすすめです。
最短14日でなくても、間に休日があったり、空き時間が多めだったり、ゆるいスケジュールのプランを選んでおくと、楽に過ごせます。
合宿免許が「合わないかも」と感じたら、無理に選ばない判断も大切
合宿免許は、短期間で免許を取得でき、費用も抑えやすい方法として人気があります。
しかし、誰にでも合うわけではなく、性格や生活スタイルによって向き不向きがはっきり分かれる免許取得方法ともいえます。
特に、「共同生活や人間関係にストレスを感じやすい」「決めたられたスケジュールをこなすのが苦手」「運転に自信がない」という方は、参加したとしても「合わない」と感じてしまいやすい傾向があるため注意が必要です。
合宿免許で大切なのは、早く・安く取ることよりも、自分が無理なく続けられるかどうかです。
不安がある場合は、通学免許という選択肢も含めて比較し、自分に合った方法を選びましょう。
